エビデンスに基づいた医療の問題点

2011.07.04

おはようございます。

最近は、エビデンス(科学的根拠)に基づいた医療を求められます。
臨床論文も、前向きな大規模比較検討試験が
エビデンスの高い論文として評価されます。

新しい薬の、評価等はこのやり方が良いとおもいますが
どの治療が良いか等の評価は、少し違ってくると思います。

例えば、私が専門としている、肝癌の栄養動脈を塞栓するTACEでも、
私は、油性造影剤と抗がん剤を混ぜたものを充分に流し、
ゼラチンスポンジ細片で完全に、栄養動脈を
塞栓したものを、TACEと理解していますが、
効果の、ほとんどない油性造影剤と抗がん剤のみを流す
治療(ケモリピオゼイション)を、TACEとかんちがい
している医師もいます。

また、技術もかなり、違いがあります。
これらと、比較検討するのは、ベイスが違いすぎます。

私が、早期肝がんの定義や早期肝がんの臨床像に
こだわるのも、ここをはっきりさせておかないと
どの、比較試験も意味が無いのです。

良性の、異型結節を治療すれば、成績は一見良く見えますが
ガンの治療成績と言えません。
こんな論文を集めて、メタアナライシスをして
ガイドラインが作られています。

可笑しなことです。
医師は、経験を高めて、技術を高めて、初めて良い医者に
なっていくのです。

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