新しい血管を詰める薬剤・・・ビーズ

2014.11.05

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肝動脈塞栓術、
当院における門脈動脈同時塞栓療法は
肝臓がんを栄養する血管まで
カテーテルを用いて到達し、
リピオドールと呼ばれる油の造影剤と
エビルビシンなどの抗がん剤を混ぜて
癌の血管内へ注入します

その後、血管を完全に塞栓する為に
ゼラチンスポンジと呼ばれる塞栓物質を流し、
肝臓がんの栄養血管を完全に遮断します

そうする事で、肝臓がんを壊死させます

近年、薬剤開発の進歩によって
新しい塞栓物質が登場しました


それは、薬剤溶出性ビーズ(Drug eluting beads; DEB)と呼ばれるものです

DC bead

球状のビーズ内に抗がん剤を含有させる事ができ、
血管を塞栓する効果と、
ゆっくりと抗がん剤を放出させる事ができます

認可された薬剤は
ヘパスフィア、エンボスフィア、DCビーズの
3種類です

DCビーズはあらかじめ
エピルビシンと呼ばれる抗がん剤が
最大量含まれているビーズ

ヘパスフィアは、治療者が抗がん剤を選んで
ビーズ内に入れる事ができます

エンボスフィアは抗がん剤を含まず、
血管径に合わせてビーズのサイズを選ぶことができます

これらビーズを塞栓物質として用いた肝動脈塞栓術の
効果は如何ほどのものでしょうか??

海外での研究においては・・・
いくつかの報告があるのですが・・・

従来のリピオドール、ゼラチンスポンジを用いた
肝動脈塞栓術と
癌を抑える効果は同等
・・もしくはやや優れている
そして、
大きな差として挙げられているのが、

肝障害を中心とした副作用が
従来の肝動脈塞栓術より
少ないと報告されています

これは、ビーズから放出される
抗癌剤がより緩徐に放出される事などが
影響していると考えられています

初代が考案した
門脈動脈同時塞栓療法においても
このビーズが塞栓物質として使用できるのか・・
これは検証する必要がありそうです

いずれにせよ、
進行肝臓がんの治療に
新しい選択肢が増える事は
大変すばらしい事です!

少しでも、肝臓癌克服の為の
一歩になることを願います

岩本内科医院では、医師・看護師さんを募集しております。
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