残念なこと、その2

2013.11.04

おはようございます。

残念なことがおこり、腹腔内出血であることが判明し
すべてのことを見直しました。
原因らしいことも判明し、手技的には何ら問題はなく
逆に、留置カテーテルが入った状態のむづかしい条件で
きちんと肝癌の治療ができていることがわかりました。

アンギオCTでは、術中のカテーテル操作を見るモニター画面の画像や
CTの画像が残っています。それを詳細にみなおし、手技的ミスはまったくなく
数年間放置された留置カテーテルが邪魔をするむづかしい条件できちんと
巨大な進行した肝癌の治療がきちんとできていました。ただ右の横隔膜下動脈は
留置カテーテルが邪魔をして、どうしても入らず留置カテーテルを抜いて
再治療するつもりでした。

腹腔内出血の原因も判明しました。左の腎臓からの出血でした。
手術中のCTの1番終わりに腎臓の1部が写っており、何度も見直して
やっとわかりました。苦労してマイクロカテーテルを肝癌の栄養動脈に
進め,肝癌の治療を始めた頃から、左の腎臓が造影剤で異常にそまり
その何十分後から左の腎臓の皮膜の下に、出血らしいものが始まり
時間の経過とともに広がっていくのがわかりました。

左の腎臓は、全く触っておらず、なぜこのようなことが起こったのかは
不明ですが、大動脈の中で、留置放置されたカテーテルと私がいれた
カテーテルとが押し合いしている状態で左の腎臓の変化が起こりました。
その状態で何らかの左腎臓の血流変化がおこったことは間違いない
と思われます。

勿論、手術中は肝臓の画面とカテーテルのモニター画面を注視していますので
どのようにしても気づくことはできません。

手術が終わり、痛み止めが効いてスグ眠られますが、血圧130で
きちんと呼びかけに答えられるのを確認し止血をきちんとし病棟に
かえってもらいました。私はすぐに2例目の手術に入り、終わったのは
6時すぎでした。看護師は5時に患者さんのところに食事を持って行き
いびきをかいて患者さんが寝ていることを確認し、6時には副院長も
回診し同様の状態であることを確認し、あえて起こさないようにしたとのことです。

私はそれらを確認し帰宅しました。
7時45分に患者さんが呼吸停止しているのを気づいたのも看護師でしたし
その後は5分後に私が到着し、きちんとした救命措置をしました。
残念なことが起こり、ただちに術後のバイタルチェックの仕方はもっと
厳重なものにするようにしました。

残念なことにご家族の長男さんは、
最後に、色をつけてくれと言われ、警察に届けを出されました。