肝臓がん治療における分子標的治療薬

2014.09.25

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本日もご訪問頂き、ありがとうございます!

昨日の記事の様に
各分野のエキスパートによる
癌に対する集学的医療

これが、理想だと思います
そして、岩本内科ではうまく
それが機能しているのですね

素晴らしいです!

今日は、肝臓がんの治療の一つ
ネクサバールに関する話題・・・・

ネクサバールは癌の栄養を供給する
血管を標的とした薬剤として

2009年から使われ始めた薬剤です

血管新生抑制剤と呼ばれるように
癌に生えてくる血管を
抑制することで
癌を兵糧攻めにする作用があります

抗がん剤との違いは
ネクサバールは
身体で作用している因子の中の
限られた特定の因子の活性を抑制する
事ができます

具体的に言うと、
血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)
血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)と呼ばれる、血管新生を促す因子や
細胞の増殖などに関わる因子

細胞内にあるRafと呼ばれる
細胞の増殖や細胞死に抵抗する因子
を抑制します

この様に特定の因子を抑制する薬剤のことを
分子標的薬と呼びます

近年の医学の発達で開発された
とても優秀な薬剤です

これまでは、どの因子が血管に関わるか
癌の増殖に関わるか
などはっきり分かっていなかったり
分かっていても、それに対する薬剤を作ることが
出来ませんでした

それが、いま出来るようになり、
様々な癌に関わる因子を標的とした
分子標的薬が開発されてきています

分子標的薬には
ネクサバール(別名ソラフェニブ)
○○ニブと呼ばれる薬剤と
また大腸がんで使われるアバスチン(別名べバシヅマブ)
○○マブと呼ばれる薬剤があります

○○ニブとは・・・kinase inhibitor・・抑制剤の略で
特定の因子の活性を抑制する働きがあります

○○マブとは・・・monoclonal antibody・・抗体の略で
特定の因子(抗原)に対し、抗体として結合する事によって
作用を発揮します

いずれにせよ、
分子標的薬と呼ばれる
薬剤は・・・

特定のガンでは
特効薬として
使われる様になっています

重要な特定の因子が
分かっているガンでは
劇的な効果を発揮することができます

・・しかし、
多くの他のガンでは
残念ながらまだまだ
劇的な効果を発揮するまでには至りません

今、多くの分子標的薬が開発されていますが
多くの薬剤が患者様に使われる前
もしくは臨床試験レベルで
淘汰されてしまいます

肝臓がんにおける分子標的治療薬
青枠が癌における標的分子、白枠がそれを標的としたこれまで肝臓がんに対してトライされてきた治療薬
黄色のSorafenib(ネクサバール)だけが、患者様に使える薬剤となっていて、他はまだ承認されていない・・・


最終的に患者様の命を延ばす事ができる薬剤は
ほんの一握りなのです

その一握りの薬剤でさえ
まだガンを克服するには十分ではありません

ネクサバールもまだまだのお薬です・・
より良いネクサバールの使い方
より効果的な併用治療方法
より安全かつ効果の高い薬剤
・・・肝臓がんの克服には
より深い研究が求められています

岩本内科医院では、医師・看護師を募集しております。ご興味のお有りの方はご連絡いただけると幸いです。
お待ちしています!


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