腫瘍免疫を利用した新しい薬剤! 

2015.10.26

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おはようございます。

妻の風邪がうつったのか・・
ちょっと体がだるい
2代目ガンちゃん先生です

急に寒くなってきて、
風邪が流行ってますから
皆さんも体調管理気を付けて下さいね


そういえば、
スウェーデン留学を始めた最初の年
家族で風邪ばかりひいていました

風邪のウイルスもスウェーデン特有のものがいて、
日本人の僕らの免疫には
新しかったからだと思います


この“免疫”というのは
人体の持つ様々な機構の中でも
非常に優秀な、素晴らしいものです


人体に侵入した異物
・・例えば、ウイルス、細菌、花粉など・・
何でも良いのですが、
それを排除し人体を守る能力です

この免疫は、
実は癌との戦いにも
非常に深く関与しているのです


本日は、癌に対する免疫・・・腫瘍免疫について
ご紹介したいと思います

癌細胞
がん遺伝子、がん抑制遺伝子と呼ばれるような
何らかの遺伝子異常を来しています

ですので、通常の細胞とは異なり、
無限に増えたり、 (増殖)
どこにでも入り込んだり  (浸潤)
他の臓器に飛んで行ったり  (転移)します

通常は・・・この様な癌細胞が生まれると・・・

免疫細胞がやってきて、
異常な細胞(癌細胞)認識し、
排除します
・・・これが、腫瘍免疫です

ですので、通常はなかなか癌ができないのです・・

では、なぜ癌ができ、大きく育つのか?

これには様々な要因がありますが・・
腫瘍免疫という点においては・・

癌細胞は
この腫瘍免疫から
逃れる能力を持っています


癌細胞が生まれ・・・
それを排除するために免疫細胞が
やってくるのに対して・・

癌細胞は
免疫細胞を騙す能力を持っているのです


免疫細胞による排除から
免れることで、
癌細胞が生き残り、
増えることができます


最近、この能力に関わる
具体的な鍵が分かってきました

それは、
CTLA-4, PD-1と呼ばれるものです

癌細胞がPD-1を発現し
免疫細胞のT細胞と
そのPD-1がくっつくと・・・


免疫細胞のT細胞
癌細胞を癌細胞として認識せず
攻撃しません・・


下の図がそれを示しています
PD1



PD-1の他にもCTLA-4と呼ばれる分子が
その様な働きを持ちます

・・・・
ここで朗報!
医学の進歩は素晴らしい!!

この腫瘍免疫細胞を騙す
PD-1、CTLA-4に対する薬剤が
開発され、実際の患者さんにも
使われ始めています



その名もニボルマブ!!
PD-1をブロックする薬剤です

PD-1をブロックすると
免疫細胞が再度、癌細胞を癌として認識できる様になりますので、
再び腫瘍免疫が
働き始めます


まだ残念ながら、
肝臓癌には認可されていませんが、
悪性黒色腫
非小細胞性肺癌、
では使用されています


肝臓癌でも現在、臨床試験が行われていますので、
使われるようになると思います


その効果は、
期待できる効果が
報告されています

血管新生阻害剤とは違って、
腫瘍縮小効果が比較的高い様です



癌に対して、
様々な方向から治療方法が開発されていく事は
とても良い事です

肝臓癌でも早く使えるように
なればよいのですが、
楽しみです


今日は、ゆっくり寝て
明日からの1週間に
備えて
ガンばりますか!

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