ある日、事件が・・・患者さんとの付き合い方

2010.11.22

こんにちは。

木曜日、難しい患者さんの手術を終え、ほっとしていますと
婦長が、駆け込んで来ました。

「ナースが殴られました。患者のAが興奮して
 手がつけられません・・・。」

私は、走ってAのところに行き
「ばかもの、私の大事な看護婦に手をあげるとは!」と
怒鳴りつけました。
私の剣幕に驚いたAは、少し興奮がおさまりました。

Aはひどい肝硬変と肝癌を持っていましたが、
肝癌は私の治療で消え、順調でした。

ある日、奥さんが入院し、
つい飲んでしまい肝不全となり、現在も黄疸が20ぐらいあります。
毎日往診しながらスタッフみんなで献身的に治療していました。

私のスタッフは、皆まじめで優しい職員達です。

奥さんと看護師を呼び事情をきいたところ、
看護師の一人がなにげなく、
「彼氏が欲しいわ」と言ったことを
Aと奥さんは、まじめにとり、一生懸命さがして
りっぱな見合い相手を探して来ました。

あまりに話がすすんでいきますので
あぜんとして、煮え切れない態度をつづける看護師に
Aはきれてしまったのです。

Aを呼び、その看護師に手をあげたことをあやまらせ
『今度の話は、本人がきがすすまないようなので
 いい人を見つけて結婚して、Aが披露宴にでることができるように、
 長生きしなければならないから、帰って安静を守りなさい。』
と言いました。
肩を落として帰るAの背中をしみじみと見ていました。

次の日、数人のスタッフを呼び
私の手料理をふるまいながら、患者さんとの
付き合い方は難しいんだよと、おしえました。

翌朝、看護師たちはAのところに行って、
軽率な言葉で患者さんを本気にさせ、気落ちさせたことを
謝りに行くと言っていました。

本気で医療や看護をしていくことは、とても難しい事です。
私もスタッフもいろいろ勉強になりました。

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