C型肝炎に対する3剤併用療法

2013.12.18

おはようございます。

寒くなってきて、今日は雨も降っています。
相変わらず風邪の患者さんが多いようです。
昨日は肝癌の患者さんも二人来られました。

今日はC型肝炎の3剤併用療法についてお話します。
昨日の2剤併用療法の話で1グループは52%しか治りませんでした。

1グループ高ウイルスの患者さんに3剤併用療法が行われており
高い治癒率が報告されています。私の医院でも7例に
行いました。565例というたくさんのインターフェロン治療に
しては少ないと感じられるかもしれませんが、海外の学会で
テラプレビルの3剤併用療法はかなり副作用が多いことが
分かっていたので、市販後調査が3000例を超えるまで
私の医院では使用しませんでした。

やはり腎障害や肝障害などそれまで報告されていなかった
副作用が出現し、死者もでました。海外では
3剤併用療法は、テラプレビルとボセプラビルの2種類が
同時に使用できるようになりましたが、日本での治験は
テラプレビルだけでしたし、平均体重が80kgの欧米で
使用されている9Tのみで行われました。

平均体重60kgの日本人には、少し量が多かったようで
私の医院では6Tで始めました。それでも前例に副作用が見られ
貧血血球減少などの従来のインターフェロンでみられる副作用に
加え、皮疹5例、腎障害2例、高尿酸血症5例に見られ、2例は
中止となりました。幸い重篤になった患者さんはいませんでした。

最後までやれた5例のうち4例はC型が治りました。治癒率は
完遂例では80%になります。

3剤併用療法にはすでに、新しいお薬シメプラビルが保険承認され
副作用が少なく、効果が高い報告がされています。
早く公費負担制度がおりるのを待っています。

C型のお薬の進歩は速くすでに新しいお薬がいくつも
開発され、インターフェロンなしでC型が治る時代もまもなく来ます。

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