私の医者修行

2012.01.15

おはようございます。

今朝も朝市に行き、あらかぶの煮つけ、
飯蛸を炊いているところです。

息子がストックフォルムで頑張っていますので
私の若いころを思い出しました。

若気のいたりで、学生結婚をし、卒業時に
二人の子供がいた私は、家族を養いながらの医者修行でした。

臨床研修をすませ、北九州の保健所の医師となりましたが、
残念ながら若い医者が情熱を燃やすところではありませんでした。

バイト、バイトで貯めたお金で奨学金を返し
北九州総合病院に就職し、医局のバックもありません
でしたので、なんでも他人の倍努力をすると
誓い頑張りました。

総合で血管造影を覚え、血管造影による治療のはしりの
ころでしたので、夢中になり、血管を広げたり、詰めたり
していましたが、当時肝癌の治療は悲惨なもので
あるとき、肝臓の右全体にがんが広がった患者さんが
来られて、腎がんに対して、塞栓術をしたという論文は
すでにありましたので、思い切って、右肝動脈を
マイトマイシンCを混ぜたゼラチンスポンジで塞栓しました。

患者さんは、苦しみましたが、ガンは消え当時では
考えられなかった、3年も長生きしてくれました。

この治療だと思い、頑張り始めたときに
山田先生の肝動脈塞栓術の最初の論文がでました。

リピオドールを抗がん剤に混ぜて流してから
肝動脈塞栓術をすると効果があがることに気づき
詰めては、切除肝や剖検刊をCTを撮っては
組織をみていますと、リピオドールCTが
小さな転移巣の検出に役立つことがわかり
奥田先生たちと、Radiologyに最初の論文をだしました。

無我夢中の医者修行時代でした。

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