福岡県北九州市の岩本内科医院は、世界的評価を受ける肝臓癌の手術・治療(門脈・動脈・同時塞療法)と、地域医療の実践を行っています。

ブログblog

医者って・・・2

2010.02.11

こんにちは。

今日は朝早くから病院から呼ばれ、
いろんなことを済ませて疲れて今帰ってきました。


小春さんより
コメントを頂きました。
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母が17年前乳癌を経験してるのでこういう種類のブログを
読み進めるうちにここに出会いました。
私の父も3月で還暦を迎える小児科の開業医です。
私が医師になれなかったため娘(小二)には是非と思っていますが
中学、高校とやはり沢山勉強がいりますね。
ところで30年以上もがんと戦っているなんて凄いとおもいます。
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お子さんを医者にしたいとのことですが、
今の医者はとても大変です。

まず、医学部に入るためには、
お子さんはほとんどすべての青春時代を
勉強についやさねばなりません。

もし私立の医学部に入れば、
医者になるのに、学納金として5~6千万円位かかります。

医者の国家試験に合格して、
はれて医者になれたとしても、大変です。

初めの2年間は研修医として(一時期は無給でしたが・・・)
15万~30万位の給料です。

大学に残るためには3~4年の博士になるための
大学院に行き、その間、無給でアルバイトをしなければなりません。

もし大学に残るようになり、
助手、講師、助教授、運よく教授になれても、
文部教官ですので給料はごくわずかです。

臨床医を選んでも、ほとんどの大きな病院は
大学の息のかかった上司が居て、
なかなか好きなことが出来ません。

例えば、北九州などの地方の病院では、
大きな病院の50歳の部長さんの給料は
年間1200万~1500万円位です。
(医者の生涯賃金は意外と低いのです・・・!)

いつも患者さんの生命に対しての責任を
負っていますので、自分の時間はほとんどありません。

では、開業医になったらどうでしょう。
私の開業している地域では、
ラーメン屋さんは7~8軒しかありませんが、
開業医は20数軒もあります。

厚生省は、勤務医の平均年収は
1500万なのに、開業医は2500万位なので
その差を少なくしましょう!と言っていますが、
今の医学の進歩について行くためには
絶えず、機器を新しくしてついて行かねばなりません。

ガンちゃん先生の医院では、
アンギオCT、最新のソナゾイドが使えるエコー、
電子内視鏡などを備え、
院内で血液検査などが出来るようにしております。

昨年CTを最新の東芝の16列のACTIVIONに替えましたが
定価はなんと9億円です
(実際の値段は教えませんが・・・かなり値切りました)

私、ガンちゃん先生は小さいときから、探検家になりたくて、
一人ひとりの患者さんの真実の病気を見つけて、
最善の治療方法を考えることは、
私の最大の喜びでありますので、
毎日診療中は楽しくて仕方がないのですが、
この道を選び、30数年を振り返れば、
家庭が壊れ、プライベートでは大変なことばかりでした。

日本の医学教育は、
あまり臨床研修に力を入れていませんが、
私、ガンちゃん先生は医者と言う仕事は好きですし、
体力の続く限り頑張っていこうと思っています。

小春さん、お子さんを医者にさせるのは
お子さんの意思も尊重しつつ、
ゆっくりと考えてみられて下さい。

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医者って・・・

2010.02.09

こんばんは。

今日は手術もあり、寝付けないので・・・
今日の私は少しシリアスな気分です。

小さい時から、本の虫(bookworm)で
「シュバイツアー伝記」や「赤ひげ先生(山本周五郎)」など
いろんな本を読み、医者のイメージを作って来ました。

高校時代は「大江健三郎」が好きで
「死者の奢り」はくり返し読みました。

”人の死って何だろう”

中学・高校と大人になる、とても大事な時に
私は医者になろう!とひたすら勉強してきました。

それから医者になり、30数年が過ぎましたが
私が専門とする、肝がんでも
確かに、いろんな検査機器の発達で信じられないほど、
小さな肝ガンを診つけられるようになりました。

例えば、私の治療「門脈・動脈同時塞栓療法(AS)」では
ほとんど肝がんをやっつけられるようになりました。

でも、肝がんはいつも無情に再発をし、
結果的に私、ガンちゃん先生は
日々、肝がんと格闘し続けているのです。

そうです!
肝がんの再発を止めることが出来たら肝がんに勝てるのに・・・!!

一開業医である、ガンちゃん先生は
自分ではまだまだ若いと、自負しておりますが、
実際には、今年60になり、かなりあせっております。

なぜなら、私の生涯の夢は
肝がんを克服することですから・・・



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「朝ごはん」は一日の幸せの始まり

2010.02.08

こんばんは。

先週は少し忙しく、ブログをアップすることが
出来なかったので、続けて料理レシピもご紹介いたします。

本日は、「簡単一品料理レシピ」シリーズの中から
朝ごはんに食べたい!簡単料理をご紹介いたします。

★ガンチャン先生料理レシピ その三
「出し巻き卵焼き」

 材料
 ・卵 4個~5個
 ・だし (白だしを使用)水で薄めて使用してください。
 ・塩   少々
 ・さとう 少々
 ・お好みで小ねぎを入れてもGOOD(今回はなしにしました)

 
1.ボールに卵を割り、かき混ぜます。
  水で薄めた白だし、少量の塩とさとうを入れ混ぜ、
  味付けします。
  ボールに卵、塩、さとう、だしを入れ混ぜる

2.卵焼き専用フライパンに油をひきます。
  (キッチンペーパーを使うとまんべんなくひくことができます。)
  1で味付けした卵を入れていきます。
  卵を下の方に、下の方に流しながら半熟になったら
  向こうの卵を手前に返します。(油をこまめにひきましょう!)
  卵を入れる1
  
3.手前にきた卵を向こうに寄せ、
  寄せたところに油をひき、卵を入れます。
  卵を返す 卵を返す2

4.そしてまた3に戻りまた向こうに寄せ・・・を繰り返し、完成です。
  食べやすい大きさに切ってお皿にのせます。
 (★卵焼き機(フライパン)は専用の厚手のものを用意して
   いつも油を切らさないようにしましょう)
 卵焼き完成 卵焼き完成切る 卵焼き完成切る2
ふわふわで美味しいですよ~!!

卵料理は基本です。
出し巻き卵と、そのうちお教えしますが、
オムレツが出来るようになれば料理を自慢しても構いません。


そして今から春にかけて旬を迎えるそら豆を使った簡単一品料理、
★ガンチャン先生料理レシピ その四
「そら豆と大根の煮物」もご紹介いたします。

 材料
 ・そら豆(皮をむいたもの)
 ・大根 そぎ切り(火の通りを良くするため)
 ・だし (白だしを使用)50ccに対して水で4倍に薄める
 ・さとう 少々
 ・薄口しょうゆ 少々

 
1.皮をむいたそら豆、そぎ切りにした大根を鍋に入れ
  水で薄めた白だしを入れます。
  そら豆と大根の煮物

2.少量のさとうと薄口しょうゆを少し入れて味を整え
  中火で煮ます。

3.火が通ったら弱火にしてそら豆がやわらかくなれば完成です。
  そら豆と大根の煮物


本日の朝ごはんの完成です!!
  朝ごはん
・ごはん/みそ汁/出し巻き卵/そら豆と大根の煮物
・あじの開き・紅しゃけ(お茶漬け用)
◆厚揚げ、ちくわと大根の煮物◆自家製昆布の佃煮と漬物
 焼き魚 厚揚げちくわと大根の煮物 自家製昆布の佃煮と漬物
◆印は前に作っておいて冷蔵庫にて保存していたものです。
煮物はだしを足し温めるだけですし、
佃煮と漬物は週末に作り、常備しております。

朝は一日の始まりですのでなるべく何品か取るように心がけております。
急な患者さんの変化などで病院から呼ばれることもありますので
食事は摂れるときに食べておかないと、なかなか食べることが出来ません。

ちなみに私、ガンちゃん先生はいつも朝、4時か5時に起きます。
まず、コーヒーを飲んで体操か散歩に行って
目を覚まして勉強をします。
論文、学会発表などいろんなことを考えます。
余裕がある時は、朝ごはんも作ります。

その日、一日の目覚めにもなりますので
なるべく朝ごはんは食べるようにしましょう!!

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肝ガンの原因について「C型、B型肝炎」

2010.02.08

こんばんは。

先週、「早期肝ガンについて-2」の中で
患者様より大事なご質問を頂きましたので
今日は「肝ガンの原因について」お話をします。

【ご質問内容】--------------------------------------------
姉が、30年前に事故で、輸血をして、C型肝炎に感染しました。
C型肝炎は肝硬変・肝癌に移行するとききましたけど、
本当ですか?
以前インターフェロンは、適応外の肝炎でした。
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肝がんは、日本人のがん死の第3位を占めるほど
多い「がん」ですが、
約70%はC型、約10~15%はB型の
慢性肝炎、肝硬変から出てきます。

残りはB、C以外の慢性疾患(アルコール等)や
最近では糖尿病等との関連もあると言われています。

C型は針刺しや輸血でうつります。
うつりますと自然には治りにくく、ゆっくりと進行し、
20年~30年の期間を経て「肝ガン」を発症します。

C型は大きく分けて、
ⅠグループとⅡグループの2つに分かれますが、
治療は週に1回のIFN(インターフェロン)と
リバビリン製剤の服用で行います。

Ⅱグループは、約半年の治療で80~90%は治ります。
Ⅰグループは、約1~1.5年の治療で60%は治ります。

C型は、日常生活ではうつりにくい肝炎ですので
はずかしがらずにご相談に来られて下さい。

ガンちゃん先生の医院では、
既に430人以上のC型の患者さんに
IFN(インターフェロン)治療をしてきています。

ご質問の回答ですが
『C型肝炎は肝硬変、肝がんに移行していきますので
インターフェロンの治療は一度は試した方が
よい治療と思っておりますが、いろんな副作用もあります。

お姉さんが本当にインターフェロンが出来ないのか、
必要でないのかは実際に診させて頂かないと
わかりませんので、出来れば一度診察させて頂ければ
幸いです。』

ガンちゃん先生より

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早期肝ガンについて-2

2010.02.04

おはようございます。

梅が可憐に咲く頃になりましたね。
梅


今日は先日お話しました「早期肝ガンについて」の追加をします。

先週末の肝血流動態イメージ研究会に出席し、がっかりしました。
ほとんどの肝臓専門の先生方が「早期肝ガン」について
十分には理解されていませんでした。

昨年出来た「早期肝ガン」のコンセンサスは
久留米大学の神代先生をはじめとする、
世界の肝臓病理の大家が10年近く、討論を積み重ね作り上げたものです。

神代先生の著書『Pathology of Hepatocellular Carcinoma』によれば
「早期肝ガン」は血管新生のない結節で、
境界不明瞭で、間質(門脈内)浸潤のあるものとされています。
これが、昨年の『Hepatology』に載りました。
(★『Hepatology』とはアメリカ肝臓学会の機関誌で肝臓学では
 一番権威のある雑誌です。)
大事なことは、「早期肝ガン」は組織的には
異型結節(Dysplastic nodule)と同じなので
組織学的には、区別がつかないのです。
間質浸潤が唯一、鑑別点なのです。

ですから、細い針生検では門脈域が取れませんので
ほとんど「早期肝ガン」の診断は出来ません。

「早期肝ガン」では、間質浸潤があるため
門脈域が減り、門脈血流も減ります。

当医院にもあります、「アンギオCT」で
門脈造影下CTで、門脈血流が減り、(少し黒く見えます)
動脈造影下CTで、動脈血流が増えていないこと(白くならない)が
「早期肝ガン」の診断に役に立ちます


なにかを変える、変わるということは、容易ではなく
前向きに患者さんにとってよりよい診断や治療法を考え、
実行していくことは、とても難しく
現実との差を大きく感じます。

例えば、患者さん自身も大きな病院や大学病院の権威を一番に考え、
自分自身の判断が甘いような気がします。
アメリカでは、一人ひとりの医師の治療成績や治療方法を
十分に調べてから自分の判断で医者にかかることが普通です。


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